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【6/15,16,17】青年部 能登半島地震復興支援事業
当所会員企業の経営者・後継者(50歳以下)などが組織する甲府商工会議所青年部(根津 佳明 会長)では、能登半島地震被災地への復興支援事業を実施しました。災害ボランティア活動への参加や被災地の視察、現地会議所青年部との交流を行いました。
実施概要
実施日 6月15日(土)~17日(月) 訪問先 石川県七尾市、輪島市、富山県氷見市、金沢市 参加者 8名(事務局1名含む) 内容 ①七尾市での災害ボランティア活動
②各地青年部(主に七尾商工会議所、輪島商工会議所)との交流
③被災地視察(七尾市、輪島市)
④氷見市、金沢市のまちづくり視察(本記事では割愛)七尾市での災害支援活動は、「七尾市災害ボランティアセンター」を経由して行われました。同センターは、今回の災害を受け設置された、被災者とボランティアスタッフ双方の窓口となる組織です。被災者からの支援ニーズを把握し、全国から支援を申し出たボランティアスタッフの配分・派遣を行っています。当日は全国から143名のボランティアが参加しており、全11グループを形成しそれぞれの案件に沿って作業を行いました。①七尾市での災害ボランティア活動
当所青年部8名を含むグループは、根津会長が指揮を執り、総勢14名で、①家屋の整理、引っ越し、②元服飾工場・倉庫のガレキ整理の2案件に取組みました。七尾市をはじめ能登半島には瓦屋根の住宅が多く、瓦屋根の積み方や重みによってか、頂点部分(棟)の倒壊している住宅が多くみられました。
1件目にお手伝いした家屋においては、解体を希望していますが、職人が足りておらず2年待ちとのこと。技術をもった職人の現場投入も、今後は必要であると感じました。能登半島エリアで屈指の人気温泉街である和倉温泉(代表ホテル:加賀屋)に行き視察を行いました。この地域は埋め立て地で海抜1m程しかないため、周辺は液状化の被害が著しい状況でした。道路やインターロッキングは浮き沈みしており、地域全域で再修復が必要な状態でした。また、ホテルや旅館においても、目視でもひび割れや傾きが確認できるなど、危険な状態でした。②七尾市視察・七尾商工会議所青年部との交流会
夕食時には七尾商工会議所青年部(会長田尻大輔氏)の幹部と交流を行いました。宿の手配も含め、大変な状況にも関わらず、手厚くおもてなし頂きました。当青年部からは、正ノ木祭りで露店を出店した際の収益金(93,920円)、ならびに会員からの提供物品…ダンボール製の椅子・テーブル(提供:ヤマゲン)、レトルトカレー100食分(提供:富士山プロダクト)をお渡ししました。
高橋顧問は、「災害が発生して半年になりますが、殆ど復興が進んでいません。最近では報道も少なくなり、能登半島が忘れられてしまうのではないか」と危惧しており、継続的な支援が必要だと感じました。輪島と各地商工会議所青年部が共催で行う復興イベント「わじフェス」をはじめ、朝市通りなどの視察を行いました。輪島へ近づくにつれ、バス車窓から見える状況は段々と酷くなっていきました。被災の現実を目の当たりにし、七尾青年部のメンバーですら言葉を失ったような表情をしていたのが印象的でした。七尾青年部も、被災後初めて輪島へ訪れるメンバーが多かったとのこと。遠く離れた甲府からは、輪島も七尾も同じ地域と認識していましたが、実際には地域ごとに大きな隔たりがあるのだと感じました。③輪島市復興イベント「わじフェス」、輪島朝市通り等の視察
わじフェス会場では、ステージイベントや各地青年部(富山、滑川、魚津、下諏訪など)による飲食ブースがあり、家族連れなど大勢でにぎわっていました。わじフェス会場近くには、地震による火災に一帯が焼失した朝市通りがあり、ここで酒蔵を営む、日吉酒造店日吉氏(青年部石川県連相談役)にアテンド頂き、現地を視察しました。日吉氏の酒蔵は火事の被害はありませんでしたが、酒蔵は激しい揺れにより倒壊していました。中を見せて頂きましたが、再起するには時間、労力、資金が必要であり、5~10年を見据える必要があると感じました。
その後、朝市通りを歩きましたが、半年経った状況とは思えないほど手つかずな状況でした。また、休日だったのでボランティアの方も多いかと思いきや、現地には住民が数名で片付け作業をしているだけで、寂しい状況でした。今にも倒壊しそうな物件もそのままの状態で、行政手続き、保険、所有者問題など、手続きが煩雑であり撤去が進行していないとのことでした。④参加者の声
◇現地に行ってみないとわからないと改めて感じた。被害が少なそうな七尾市でも人手が必要だと感じたので、能登や
珠洲市はいつになったら日常に戻るのか先が見えないと感じた。
◇高速を降りると地震の影響でうねった道路や壊れた建物が目に入るようになりました。
◇参加して大変有意義な経験を得た。七尾市の場合、これからはボランティアより専門業者による復旧事業が必要では
ないかと感じました。
◇まだまだ復興が進んでいない。心が痛んだ。震災を風化させない為にも地元で伝えて欲しい。
◇どこで起きるかわからない災害に対して、みんなで支え合わないといけないと感じた。
◇過疎地域での震災であり、急激な人口減少に地元の方が戸惑っている姿を見て、山梨で震災があったらどうなるのだ
ろうかと心配しました。
◇是非皆様にも石川県(輪島市や珠洲市は特に)の現状を知っていただき、支援の輪を広げていきたい。
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