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File.6 祈寿菓子司 甘養亭河喜 甲府岡島店(2021年10月掲載)
2024/11/26
初参加 老舗和菓子店がストリートアートの魅力を紹介
岡島百貨店の地下1階で、「老舗和菓子屋が説明するバンクシーの見方」を開催していたのは、「チャレンジショップin岡島」をきっかけに出店した甘養亭河喜の専務池上宗遠さんです。甘養亭河喜さんと言えば、「参拝者向けのお土産品を」という久遠寺の当時の法主の依頼により開発した「みのぶまんじゅう」が、今では多くの観光客に愛される土産物品として定着している老舗和菓子店です。
「最初はお店のPRに落雁の型抜き講座をまちゼミの企画に考えたのですが、思い切って私が趣味で集めているストリートアート「グラフィティ」の面白さを紹介する講座にしました。今回題材にした世界一有名なグラフィティ・アーティスト、バンクシーは、私が高校生の頃から迫っている大好きなアーティストです。」
池上さんとグラフィティとの出会いは、中学生の頃でした。都内を訪れた際に目にした壁や店のシャッターに描かれたグラフィティに感銘を受け、グラフィティの巨匠キースヘリングの絵に出会ったことで、その思いが加速。以降、世界各国の街中に足を運んで作品を鑑賞し、ギャラリーを年に100回以上巡るなどして、審美眼を磨いていったそう。マスメディアで報道されるよりもずっと前からバンクシーに注目し、有名なアーティストとも交流があるなど、その造詣の深さは趣味の域を超えています。
こうふまちゼミの新しい風
今回の講座では、アメリカで誕生したグラフィティの定義や有名なアーティストの作品紹介、世界各国で池上さんが実際に見てきたバンクシーの作品を写真や実物と共に解説。お店や商品の紹介にはほとんど触れず、アートの世界を熱っぽく語り、参加者との距離が近づいたよう。講座終了後には、受講者と池上さんが好きなアーティストについて熱く語り合う様子も見られ、今までの甲府まちゼミにはない新しい風が吹いていました。
「どんなに良いアーティストでも、それだけで食べていける人は、ほんの一握りです。アーティストと直接コミュニケーションすることも楽しみのひとつですが、芸術の地位向上に少しでも貢献出来ればという思いで収集をしています。多くの人にグラフィティの魅力について知っていただける今回の講座は、私としてもとても良い機会でした。本店2階のギャラリーでは、幾つか作品を展示していますので、ぜひ足をお運びください。」
店主直伝豆知識
バンクシーは2002年に来日しており、都内や大阪に作品を残しましたがそのほとんどは消されてしまってます。パンクシーが販売した作品に関しては、全て証明書がつくので購入の際は証明書の有無を確認するようにしてくださいね。 (証明書の偽物も出回ってるみたいですが・・・)。【身延山本店 】南巨摩郡身延町身延3678 定休日:年中無休
【甲府岡島店】甲府市丸の内1-21-15 岡島百貨店地下 定休日:岡島百貨店に準ずる
※本記事は甲府商工会議所だより2021年10月号に掲載しました。
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